2026年1月16日
ビジネスシーンでよく使われる「会議」と「会議体」。似たように見えて、その性質や目的は大きく異なることをご存じですか?
簡単に説明すると、幅広い目的のために単発で行われるのが会議なら、特定の目的に向けて継続的な意思決定を行うのが会議体です。
会議体の種類は、経営会議や戦略会議などさまざまで、適切に行うことが意思決定の質を高め、組織全体の連携と成果につながります。一方で、形骸化やスケジュール調整の負担といったデメリットもあります。
本記事では、会議体と会議の違い、会議体のメリット・デメリット、そして効果的な会議体の設計・運営のポイントまでわかりやすく解説します。
会議体とは、主に同じメンバーが集まり、特定の目的に沿って行う継続的な会議の集合体を指します。
複数人での話し合いを経て意思決定をする「合議制」で進められ、採決(挙手・投票)により結論を導きます。一人の意見ではなく、多数決や全会一致など参加者間の合意を重視するスタイルは、透明性と納得感のある意思決定を可能にするといえるでしょう。
会議体という言葉には明確な定義があるわけではありませんが、ビジネス用語として広く使われています。一般的な「会議」との違いを理解することが、より効果的な会議体運営を実現する第一歩となります。
「会議」と「会議体」には、意思決定の方法や開催回数などに違いがあります。
会議体にはさまざまなタイプがあり、「目的別」や「役割別」などで分類することができます。会議体の種類を理解することは、適切なメンバー構成や議題設計、運営体制づくりにつながります。
それぞれの分類について詳しく解説します。
まず、目的別分類に基づいた会議体の特徴や、代表的な会議体の種類についてです。
会議体の効果を高めるには、目的の明確化が不可欠です。
目的を明確化すれば、進め方や参加者の選定、アジェンダの内容も自然と定まり、結果として、会議体の質と成果を高めて組織全体の効率化にもつながります。
次に、役割別分類に基づいた会議体についてです。
このように、自社の組織階層に合った会議体を設計することで、組織目標の達成や課題解決を効果的に進めることができます。
会議体を導入するメリットには、意思決定の促進や公平性の確保、参加者の関与促進などが挙げられます。
それぞれ詳しく解説します。
会議体の1つ目のメリットは、意思決定の促進です。
会議体は、目的を明確にしたうえで、継続的な開催を前提として設計するものです。
そのため、毎回ゼロから議論をする必要がなく、論点の明確化や議論の効率化につながります。
さらに、定期開催により日程調整の手間が減り、コミュニケーションコストも抑えられます。あらかじめ審議事項や進行方針を共有することで理解が深まり、意思決定の迅速化も実現できるでしょう。
2つ目のメリットは、公平性の確保です。
先述のとおり、会議体では参加者間の合意形成が重視されます。
そのため、一部の強い意見が採用されるといった懸念がなくなり、偏りのない意思決定が可能になります。
公平性や透明性が高まるだけでなく、多様な視点が反映されやすく、実効性のある方針を導き出せるのも強みでしょう。
合意形成で納得感が生まれ、参加者全員の当事者意識と実行力の向上にもつながります。
3つ目のメリットは、参加者の関与促進です。
会議体は、同じメンバーが継続的に参加するという特徴により、信頼関係や心理的安全性が築かれ、コミュニケーションの円滑化につながります。
こうした環境では率直なやり取りが可能となり、意見交換の活性化が起きやすいというメリットがあります。発言が増えることで当事者意識や主体性、貢献意欲が自然と高まるでしょう。
参加者の意識が高まることで意思統一もしやすくなり、会議体は建設的な議論と実行を支える有効な仕組みとなります。
会議体では、目的に合わせた参加者の選定が重要です。
なぜなら、目的と無関係なメンバー構成の会議体では、非効率な議論や意見の偏りが生じやすくなってしまうためです。
議題に合った知識と経験を持つ人材に加え、多角的な視点を持つ参加者を選ぶことで、多様性が確保されて質の高い議論が可能になります。
また、人数の最適化も不可欠で、多すぎれば発言機会が減り、少なすぎれば偏りが発生しかねません。適切な人選が、会議体の成果を左右します。
会議体の効果を高めるには、目的の明確化が必要です。目的が曖昧なままでは議論の方向性がぶれ、脱線を防止できず、適切な意思決定ができないなど、時間の浪費を招きます。
その結果、モチベーションの低下や発言の減少を招き、会議の意義が見えなくなって形骸化するリスクも考えられるでしょう。
これを防ぐには、会議体の設計段階でゴールを明らかにして、成果の設定を行い、全員で目的共有することが大切です。
会議体のメリット・デメリットを把握したところで、次は効率的な会議体にするための設計方法について見ていきましょう。
会議体を設計するにあたって、最初に設定すべきことは目的とゴールです。
なぜなら、何を決める場なのか、ゴールはどこなのかを明確にすることで、議論の方向性がぶれなくなり、参加者の共通認識が生まれるからです。
その結果、アジェンダや時間配分も整理され、適切な参加者の役割も明確になり、効率的な意思決定を導けるでしょう。
こうした議論設計がなされていると、会議体で決定した事項が現場で実行に移されやすくなるため、組織全体の推進力を高めることもできます。
目的とゴールを設定したら、次はアジェンダを作成しましょう。
目的達成までの進行を意識したアジェンダ作成は、単なる進行表の作成ではなく、戦略的な議論の設計でもあります。
具体的には、議題の設定と優先順位を整理し、それぞれに適切な時間配分を行うことです。必要に応じて問題提起や背景情報も盛り込み、事前共有することで参加者の理解と準備を促せます。
また、当日はアジェンダに沿って進行することで脱線防止にもなり、会議の効率化が実現できます。共通の指針としてアジェンダを活用することで、短時間でも的確に目的を達成できる会議体になります。
アジェンダの作成とあわせて留意したいのが、時間配分です。
会議体の運営では、限られた時間内に成果を出すための時間配分が大切です。議題ごとに時間設定を行い、優先順位に応じて調整しましょう。
例えば、意思決定が必要なテーマには多めに時間を割き、報告事項は簡潔に進める、タイムキーパーを設けて会議の進行管理を行うといった工夫が求められます。
また、全員が時間厳守の意識を持つことで、議論の収束がスムーズになり、会議の効率化と生産性向上にもつながります。
会議体を効果的に運営するためのポイントを解説します。これらに留意することで、より実りある会議体を実現できます。
会議当日だけでなく、質のよい資料を事前共有することも、会議体の成果に影響を与えます。的確な資料があれば、参加者全員が共通の情報をもとに論点整理ができ、本質的な議論に集中しやすくなります。
一方で、事前情報が不足したままで当日を迎えると、説明に時間を取られて非効率な会議となり、情報の食い違いで誤解が生じてしまうこともあります。資料は要点を押さえ、図表や箇条書きで整理し、会議前に配布することを心がけるようにしましょう。
こうした事前対応によって、情報共有がスムーズになり、会議体における議論の効率化と成果向上が実現できます。
会議体は、ただの話し合いではなく成果を出す場です。そのため、時間厳守は基本中の基本ということを認識しておきましょう。開始時間・終了時間を守ることで、業務への支障を防ぎ、会議の信頼性も高まります。
会議冒頭で時間配分を全員と共有すれば、自然と時間管理への意識も高まります。議論が長引いた際はタイムキーパーが介入し、議論の収束を図る判断も欠かせません。
こうした時間意識の徹底が、成果ある会議体運営を支えます。
繰り返しになりますが、会議体は最終的に意思決定を行うことを目的としています。そのため、合意形成と決定プロセスのルールを明確にしておくことが不可欠です。
例えば、多数決の有無や判断基準(過半数など)を事前に決めておくことで、議論の停滞防止につなげられます。また、決定事項の確認をアジェンダに入れることで、曖昧なまま終わることを防げます。
ルール設定と運営の明確化が、会議体の運営品質を左右するポイントです。
「会議体」と「会議」は似て非なるものです。会議が単発の情報共有の場であることに対し、会議体は戦略推進を目的とした継続的な議論と意思決定の場を指します。
本記事では、会議体のメリット・デメリットのほか、有効に機能させるためのポイント(目的とゴールの明確化、アジェンダと時間配分、役割分担や資料準備、意思決定ルールの整備)などを紹介しました。
上記のポイントを心がけることで、会議体の効率化と生産性向上が実現できます。この記事をきっかけに、自社の会議体を見直してみてはいかがでしょうか?
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