2021年8月11日
近年リモートワークの普及や働き方改革の影響もあり、オンライン採用を進める企業が増えています。オンライン採用は、採用候補者の幅も広がり、採用業務も効率化できるうえ、求職者側のニーズも高まっています。今後も採用手段のスタンダードとして浸透していくでしょう。
今回は、このオンライン採用の概要やメリット、導入で発生しがちな課題を解説します。オンライン採用を成功させるための4つのポイントも挙げているので、ぜひ参考にしてください。
オンライン採用とは、企業と求職者が非対面(オンライン)で進める採用活動のことです。
採用活動のすべて、あるいは一部をオンラインで実施するもので、取り入れる範囲は各社で異なります。
コロナ禍の影響を受け、2020年からオンラインでの採用活動にシフトする企業/求職者が一気に増えました。切り替えざるを得なかった当初は、混乱された方も多かったようです。ただ、実際に経験してみるとオンライン採用に好感触を持つ企業も少なくありません。
ただし、対面の採用とはやはり勝手が異なります。オンライン採用を効率的に行うには、オンライン化に合わせた準備が必要なため、以下の項目でしっかりポイントを押さえていきましょう。
オンライン採用の導入に期待できるメリットとしては、以下が挙げられます。
採用をオンラインで実施できると、場所や距離の制約がなくなります。地方や海外など、遠方に住む人材も採用可能です。企業にとっては優秀な人材を発掘できる可能性が高まり、ダイレクトなアプローチもしやすくなるでしょう。
オンライン採用は時間や経費などのコスト削減効果も見込めます。対面で実施する説明会やイベントには、準備に手間がかかるものです。また多くの場合、応募者には移動にかかる費用などの負担がかかります。遠方に住む応募者の場合、滞在費なども必要になるかもしれません。
一方、オンライン採用では、説明会の準備もより簡素化できるうえ、場所に制限がないため求職者も居住場所に関係なくスムーズに参加できます。移動にかかるコストが減ることで、説明会の参加者や応募者の数も増えるでしょう。
また、採用にかかる時間が減ることで、短縮できた時間を別の時間に充てることも可能です。そして、今までより少ない時間での採用が可能になるため、人件費削減にもつながります。
オンラインで採用活動を行う場合、採用業務は効率的になります。採用活動は、応募対応から説明会やイベントの実施、面接や内定者フォローなどさまざまな業務があります。複数の応募者がいれば、個々の進行に合わせて並行して進めることも少なくありません。
オンライン採用を導入することで、面接などスケジュール調整に要する時間や各フェーズの準備、手配に要する時間が短縮されるため、採用活動全体にかかる時間も短縮可能です。
また、募集から内定者決定までの時間が短くなるメリットは、効率面だけではありません。オンライン採用を行うことで新しい分野への対応力、仕事におけるスピード感がある企業ということを求職者へアピールでき、競合企業との差別化を図ることができます。
上記のようなメリットが期待できるオンライン採用ですが、注意しておきたい点もあります。オンラインならではのリスクやトラブルが発生する可能性に備えましょう。
パソコンやタブレットなど通信に用いる機器やネットワーク回線の不具合は、オンラインならではのトラブルです。面接や説明会で通信に何らかの問題が発生すれば、企業の印象が悪くなることもあるかもしれません。
また、企業の通信環境が万全でも安心はできません。応募者のなかには、ツールの活用があまり得意ではなく、応募者側の不具合でスムーズに進まないケースもあるでしょう。
現在、オンライン採用に役立つさまざまなツールがあります。ただし、さまざまなツールがあるため「どのツールを使うべきなのか?」「使い方がわからない」と悩んでしまうことがあるのではないでしょうか。実際、ツールの操作に不安があると、対応の遅れやミスが起こるリスクも高まります。
各社が採用のオンライン化で採用スピードを上げている今、ツールを駆使する能力は競争力に影響するでしょう。
オンライン面接では、画面越しでのみコミュニケーションを取ります。姿勢やジェスチャーなども見えにくく、応募者の人柄をつかみにくいという感想も聞かれます。また、よく聞こえないなどの理由で、質疑応答でのミスコミュニケーションも発生しやすいでしょう。
対面の場合、応募者が訪問してから面接終了後に担当者が見送るまでの一連が見えますが、オンラインではやはり情報量が少なくなる点は否めません。
オンライン採用を成功させるには、どのような準備をすればよいのでしょうか。上記の項目でご紹介した課題を解決するための対策を、ポイントも含めて見ていきましょう。
オンライン採用を導入する場合、これまでの選考プロセスを見直し、再構築する必要があります。例えば、回線トラブルへの対応なども含めてフローを確認しておきたいところです。企業側での回線トラブルを起こさないために、配信実績やサポートのある会議室で実施してもよいでしょう。
採用をオンライン化することで、面接の頻度や選考までのスピードは大きく変わることが予想されます。そのような変化に柔軟に対応するために、新たな選考プロセスを整備しておきましょう。
オンライン採用で活用するツールは、応募者と採用メンバーが使いやすいものを選ぶことが重要です。誰でも使いやすいツールを活用することが、対応のスピード向上と良質化を実現し、ひいては採用業務の効率化につながります。利用中のサポートが充実しているとさらに安心です。
また、オンラインで活用するためのPCやタブレット端末や、ツールの特徴をきちんと理解することも大切です。実施する企業側がツールの使い方などを把握していないと、応募者に対して迷惑をかけてしまう可能性も考えられます。
会社説明会や面接、インターンシップなどがオンラインになり、企業もこれまでとは異なる情報発信をするでしょう。オンライン面接の段階で、持っているお互いの情報も変わってくる可能性があります。そうなると、質疑応答の内容も従来とは違うものになるかもしれません。
オンライン採用では、これらを踏まえた面接準備をおすすめします。ミスコミュニケーションを防ぐため、事前にSPIを実施し人物像を理解して、話しやすい雰囲気作りも必要となるでしょう。
ただし、オンライン化を進めても、最終面接だけは対面で実施する企業も少なくありません。最適な人材を選定するためには、オンラインとオフラインのバランス感覚も大事です。
対面での面接を実施する場合は、感染対策が十分に整った会場で行いましょう。その他、駅近でアクセスが良く、清潔感のある会場は候補者によい印象を与えるため、会場選定の際の基準となります。
自社や職場イメージを伝えるために、動画を用意する企業も増えてきました。採用において企業が候補者に対して、できる限りの自社情報を提供することが大切です。
オンライン化によって職場の雰囲気が伝わりにくいというマイナス面も動画を活用して補強できるでしょう。
オンライン採用は、今後スタンダードな採用手段になっていくと思われます。ただし、対面での採用とは内容もスピードも違ってくるため、適切な選考プロセスを構築することが、採用者側・求職者側の双方にとって重要です。
また、完全にオンラインだけで採用を進めると思ったように自社の魅力を伝えることができないかもしれません。そのような場合は、最終面接だけは対面で実施するなど、オンラインとオフラインをうまく融合させましょう。
自社に合ったオンライン採用の方法を検討し、最適な人材の選定・採用を実現してください。
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